第3話 家族は到着するも

 ドクターが控え室にやってきた。

そろそろ、限界と言うことだった。

家族揃って処置室に向かう、主人に変化はない…

 聞こえていることを信じて声をかける。手を握る。反応は全くない。


「お疲れ様」

「ありがとう」


 充分頑張った…


もう、チューブはいらない…


幼い孫達もじぃじの変化を感じ取った。

じぃじがもう、動かないと言うこと

目をさまさないと言うこと


泣き出す孫の頭を撫でた。


息を吹き返すことはなかったが

孫も一緒に最後の時を過ごせたのは

夫にとって幸せだったに違いない。


何より愛して止まない孫達に家族に見守られ夫は息を引き取った。


私はそう信じている。





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