第43話



 駅の正面玄関で、ケンタと合流した。


 “アイザックが怒ってる”って、小走りで高架下の横断歩道を渡ってきた。


 言われなくてもわかってる。


 あとでちゃんと説教は受ける。


 ただ今は、敵を追わないと…



 「無線切ったでしょ?」


 「うん」


 「繋いだ方がいいかも…」


 「繋いだってしょうがないじゃん?どうせガミガミと…」


 「警備の人たちが来るって」


 「わかってるよ」


 「じゃ、とりあえずステーションに行こう。下手に動いてもしょうがないし」


 「下手にって…。さっきまでそこにいたんだよ?!」


 「だとしても、スキルメーカーを捕まえるのは容易じゃない。それはわかってるでしょ?」


 「うん、まあ…」


 「じゃ、行こう。確か区役所の下にもあったはずだ。そこで情報を整理しよう」


 「…」




 反応がないっていうことは、この付近のやつも分身だった…?


 手がかりが消えた以上、下手に追ってもしょうがない。


 ケンタの言うことはもっともだった。


 わかるよ?


 言いたいことは。


 逃げるのに徹したスキルメーカーを捕まえるのは、至難の業だ。


 もし私が逆の立場だったとしたら、あらゆる方法を使って追手を掻い潜る自信がある。


 元々逃亡を続けているスキルメーカーだったら、尚更そのへんについて理解しているだろう。


 けど、せっかく見つけたのにっていう気持ちが、どうしても頭の中でモヤってた。

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