ママ(母さん)と僕のラブストーリー

進藤 進

第一部 礼子(れいこ)と守(まもる) 

第一章 プロローグ1


■ママが好きだ。


柔らかな温もり。

抱かれながら夢を見ていた日々は。

もう、訪れないのかな?


別々のベッド。

別々の部屋で。

今夜も眠る。


高校生になったから。

当たり前のことなのに。


僕は。

寂しくて。


毎夜。

ママを。

想って。


いけないことを。

していたのです。



■息子が好き


甘酸っぱい匂い。


息子の部屋を掃除していたら。

ベッドに残る香りに胸が震えた。


いつの間にか成長した。

男の匂いが私を切なくさせる。


あぁ・・・。


いけないと思いつつも。

胸いっぱいに吸い込んでしまう。

あどけない笑顔を浮かべながら。


好き。

愛している。


ギュッとしたい。

幼い頃のように。


君を。

大好きな君を。


ママは。

ギュッと、したいのです。

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