贋作勇者が世界を救うわけ

3pu (旧名 睡眠が足りない人)

プロローグ


 突然だが、俺は『勇者』ってのに選ばれたらしい。

 まぁ、夢に出てきた女神様曰く本物ではなく、『贋作勇者』っていうパチモンなんだが。

 何でも本物には負けるけど凄い力を与える代わりに魔王軍と戦って、本物の勇者が覚醒する五年後まで時間稼ぎをして欲しいんだと。

 で、それを俺がしないと世界が魔王によって人類が滅ぶらしい。てか、間違いなく滅ぶ。


 なんか女神様の力で未来の景色を見せられたんだが、俺が住んでる村が焼け野原になって人間が化け物に泣きながら喰われてたし、デッカい城もボロボロでお姫様とかメイドさんとかが死んだ目で首を掻っ切ってて、まさに世界の終わりって感じだったからな。間違いない


 で、その後に俺が時間稼ぎをした時の未来を見せられたんだが、俺の村は残って皆んな良い笑顔をしてて、お姫様もメイドさんも楽しそうにお茶飲みながらお話してて超幸せって感じだったわ。

 

 こんなの見せられたらやるしかねぇわな。

 正直、主役のためにお膳立てをする役ってのは気に食わんかったが、親父と母ちゃんとか村の連中が死なれるは胸糞わりいし、渋々首を縦に振ったりましたわ。

 そしたら、女神様からほっぺにキスされて夢から覚めたら変な模様が手の甲に付いてた。

 変な病気かと思って数百年生きてるエルフのジジイに聞いたら、『勇者の紋章じゃあーーー!』って腰を抜かされた。

 そっから、村はどんちゃん騒ぎ。

 俺を『『勇者様、勇者様』』だと担ぎ上げて普段は食えない酒や肉を引っ張り出して宴が始まって、村の美人どころを侍らせられてマジ最高だったわ。

 村一番の巨乳美女マリー姉ちゃんに童貞を卒業させてもらったところで、ようやく夢が本当だったことを悟ったわけよ。

 気付くのが遅すぎるって?まぁ、夢だと思ってたし色々わけがあったんだから仕方ねぇだろ、許せ。

 

 で、ここからが本題なんだが俺『贋作勇者』としてめっちゃ頑張ることにした。

 それは何故かって?

 実は言ってなかったんだが、夢が終わる間際に俺の幼馴染達が出てきたんだよ。あっ、幼馴染っても野郎やブサイクな奴らじゃなくて、勿論美人な奴らのことな。

 そいつらが凄い魔法ぶっ放してたり、凄い結界張ってたり、剣でドラゴンの首ちょん切ってたり、《《本物の勇者と結婚したり、勇者含めた四人でズッコンバッコンしてるのが見えたんだわ》。

 許せねぇよなぁぁーー(迫真)!!?

 俺が居なけれりゃ、化け物に喰われて死んでるようなカスが俺様が狙ってるノノミとルミナスと義妹のセリーナを喰い散らかしてるんだぞ(性的に)。

 認められる訳ないだろ!?

 しょうもない夢だったって忘れたくなるだろ!?

 だが、クソ忌々しいことにあの夢は本当でおそらく、俺が普通に頑張ったら、多分どっかで死ぬか何かされて遠くにいる間にアイツらが本物に喰われちまう。

 そこで、天才の俺様は考えたわけよ。

 今からめっちゃ鍛えまくって、本物が覚醒する前に魔王をボコしちまえば良いんじゃねぇかって。

 そしたら、カス野郎に幼馴染達の処○を奪われないどころか、俺が最高のハーレム生活を送れてウハウハじゃん。

 とまぁ、そんなわけでこれから始まるのは『贋作勇者』の俺が本物の勇者に成り変わる女神様も想定していなかった物語。

 後に、最高に喜劇な英雄譚として後世に語り継がれる俺の勇者物語だ。




あとがき

 今から始めればカクヨムコン終わるまでに十万字いけるやろ(多分)

 

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