第6話 それでも友達は頑張ります! (1)

「はぁ、だめだ、こりゃ。リムちゃん寝言まで言っているし。本当に起きそうもないよ」


 幸ちゃんは机を枕に転寝をしているリムの背をいくら揺すり、声をかけようが。リムが上半身を起こさないので、学級委員長の理香ちゃんに嘆いたみたいだ。


「う~ん、そうね……。リムちゃん起きないね……」


 幸ちゃんの嘆きを聞いた理香ちゃんなのだが、彼女もリムが起きそうもないから大変に困った顔をしている。


「……ん? どうした、二人共……? もしかして竜田の奴が未だ起きないのか?」


 幸ちゃんと理香ちゃんが困った顔をしながら、寝ているリムの背を見詰めていると。幸ちゃんの幼馴染で同じクラスの友人、上田健太上ちゃんが首をかしげながら二人へと尋ねた。


「うん、そうなの、上ちゃん」


 上ちゃんの問いかけに対して幸ちゃんは頷いた。


「……先程からね、幸ちゃんが何度もリムちゃんの身体を強く揺らし、揺すっては起こしながら声を掛けるのだけれど。リムちゃんは意味のわからない寝言を漏らすだけで。全く目を開けてくれないの。だから私も幸ちゃんも困り果てているのよ、上田……」


 幸ちゃんが頷くと、リムの背を見詰めながら。


『う~ん、う~ん、寝ているリムちゃんの事を起こす手立てはないか?』


 と考える人になり、呻っていた理香ちゃんも、呻る行為を辞めて上ちゃんへとリムが起きないから困っていると嘆いた。


「──そう、上ちゃん、理香ちゃんの言う通りでね。もう午後のホームルームと終礼も終わったから用の無い人は下校……。帰宅の途につかないといけない訳じゃない? なのに、リムちゃんは相変わらずこの通りで起きてはくれないから、サチも理香ちゃんも本当に困っているのよ……。何か良い手はないかしら、上ちゃん?」


 理香ちゃんの嘆きが終われば今度は幸ちゃんが上ちゃんへと、寝ているリムのことを起こす妙案はないか? と尋ねるから。


「上田~、幸ちゃんの言う通りで、寝ているリムちゃんの事を起こす何かしら妙案はないかな?」


 理香ちゃんも困った顔しながら上ちゃんへと尋ねるのだが。余りにもリムが気持ち良さそうに寝ているから。上ちゃんもリムのことを起こすことが何だか忍びないなと思うから。


「あっ、はははははは。俺も竜田を起こすのって、どうしたら良いか、良く分からない。あっ、はははははははは」


 上ちゃんも笑い誤魔化し始める。


「もう上ちゃんの役立たず……。本当に仕方がないのだから……」


 寝ているリムを起こすことに対して行動ができない上ちゃんに対して幸ちゃんは呆れた顔と声音で、致し方がない奴だとプンプンと告げる。


 だから上ちゃんは幸ちゃんへと。


「えっ、あっ、ごめん……」


 と謝罪をする。


 でッ、終われば彼は自分の腕を組み。


「う~ん、そうだなぁ~?」


 上ちゃんは考える人へと変化をして、


「う~ん、う~ん」


 と呻りながら思案を始める。


 そして上ちゃんは少しばかり思案を続けると、自分の腕を組む行為を辞めて、幸ちゃんへと視線を変えると。


「幸?」


 と声をかけるから。


「何、上ちゃん?」


 幸ちゃんは可愛く首を傾げながら幼馴染へと言葉を返すのだった。



 ◇◇◇



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る