第2話
近世の時代 洋風の建物の中を茶色の髪でトラ猫耳と尻尾の少年が
廊下を 何かを手にして走ってる 服装は少々古めかしい
手にしたものは 白い漫画の原稿用紙だった
誰かと衝突しそうになる
長い黒髪にエルフのような長い耳 片方には金の輪の小さなピアス
足が悪いのか杖を手に綺麗な少年(?)かも
もう一人は白猫耳と尻尾
銀の髪のメイド服の美少女
原稿用紙が散らばって・・
先程の茶色の髪の猫耳の少年は避けようとして転がっている「大丈夫か アリサの家来のタクス」 「あらタクス様」
二人の人物が声をかける
「いてて・・大丈夫です アシャル様 ルウさん えへっ」
「アリサの漫画の仕事は進んでるのか?
まもなく 同人誌のイベントだろう?」アシャルの一言
「ご無理されないくださいね うふふ」メイド姿の白猫なルウ
「タクスさん、差し入れですわよ」ルウは手に持っていた大きな籠を差し出す
「俺の手料理だ」ニヤリと笑うアシャル
「おお!!すごいご馳走 ご飯だああ 今日も有難うございます!」
「デザートは後で届けさせるよ
ああ、追加用の原稿用紙が散らばったな」
左手を軽く振ると 原稿用紙がふわりと浮いて
タクスの手の中へと納まる
「魔法だ!すいません!!有難うございます」タクス
「じゃあ 俺達はこれで・・アリサによろしく」
何かを避けるかのごとく 2人は立ち去ろうとする
と・・部屋の中からのドアからの声
「あ・・今の声 アシャル兄ちゃんとルウさんだああ うふ~っ」
ハッとして青くなる二人
ドアが開く そこには・・黒猫耳 ウエーブのかかった黒髪
尻尾なしの美少女だったもの
まるで物の怪に とりつかれたような やつれた顔に 病的な目・・
ありえない目の下のクマさん
「う・・うふふ ねえええ~~~
アシスタントが三人倒れたのおお
でね・・締め切り 明後日なのおお ぐふふ
印刷機止めて待ってるって うふふ くすくす
でねええ 兄ちゃん 絵がダメでも 消しゴムやベタ塗り・・黒い部分は塗れるよね
ルウさん 背景は 私が仕込んだから描けるよねえええ くくくっ」
「それに兄ちゃん 魔法の力で 人の思考が視えるから指示は必要ないわね くすっ」
「あ、僕が教えて アシャル様 上達が早くって
背景とかモブの人物とか 集中線 マスターしましたよ」にこやかに笑うタクス
「た・・タクス、お前 後で魔法の炎で燃やして消し炭にしてやる」
「あ、え・・・でも手が足りなくて えへ
ご飯もよろしくです うふ」案外、怖いもの知らずなタクス
「・・・逃げるぞルウ!!」「はい!」
何やら呪文を唱えるが・・無効化する
「え?なんで俺の魔法が?」「そ、そんな」
「くくくっ アラシャお義父さまが 『僕のアリサ』の新作が読みたいって
魔法のお守りをくれたの アラシャお父様の魔力入りの水晶」首からぶら下げた 黒く時に虹色に光る 涙型の水晶を見せる
「あ・・暗黒の黒猫さまの魔力! 歴代の魔法の王様を超える力・・」
「げ、バカ野郎 アラシャの奴!!俺を殺す気か」
「さあ 私のタコ部屋にようこそ・・くくくっ」にいいと不気味に笑い
異様な暗い空気に包まれた タコ部屋へと在り得ない怪力で
アリサは二人を引きずり込む
バタンとドアが閉まる
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