とある魔法使いは異世界を旅する
沙月ルカ@現役中学生
幼少期編
第1話 逃亡
何かおかしい。
そう思った時には全てがもう遅かった。
轟く爆音、崩れ落ちる古びた壁。
私がここに来たから、ダメだった。そう思った。
私を含む子供を守る先生。
脳天をなにかで撃ち抜かれて即天国行き。
あっけなく固まる子供たち。(私を含む)
覆面の男の手が泣き叫ぶ子供を一人一人拾い上げ、
乱暴に荷台に乗せる。
「やめて!」
仲の良かった子が手を掴まれた。
硬直が解けたのは私だけ。
背を向け外に向かって走る。
「助けてよ!イアちゃん!」
担がれながら叫ぶその子を無視して
振り向かず外へ飛び出した私。
…助けなきゃ。でも、私も怖くて、動けなかった。
あの子の声が、頭の奥で、ずっと響いてる。
「1人逃げたぞ!」
叫ぶ1人の男。
追手であろう足音の響きが近づいてくる。
「来ないで!」
そう叫ぶ。
平原の終わりが近づき森が見えた。
最後の坂を滑り落ち、目の前の森へ飛び込んで、
より深くまで。深くまで突っ切って行った。
「おい、グロ。準備できたぞ。」
仲間の男から声がかかる。
視線は、丘にあるこじんまりとした孤児院。
「始めろ。」
冷酷に告げた。
轟く爆音。仲間の1人が
ランク2炎属性魔法「
顕現した紅蓮の炎の槍は、詠唱者の魔力を火種に孤児院の壁に激突し、爆音と共に壁を破壊する。
それとほぼ同時に索敵係のルドルフが突入し、
先生らしき人物を、ランク1地属性魔法「ロックブラスト」の
俺と仲間の男も中に入り、怯える子供を荷台に積み上げる。
何十回やってきた動作だ。今更怯える必要などない。
すると、おそらく一番高く売れるであろうエルフの女の子が逃げ出した。
よほど精神が強いのか、そこまで先生らしき人物に思い入れがないのか知らないが、逃がすわけにはいかない。
「1人逃げたぞ!ルドルフ、追いかけろ!」
一応索敵係のルドルフを追いかけさせた。
索敵係になっていることもあり、足は俺たちの中でも一番早い。
きちんと連れてくる。
はずだった。
帰ってきたルドルフは子供など持ってきておらず、膝に傷があるのみ。
ルドルフが言うには、来ないで!と言われた瞬間、何かに突っかかったらしい。
しかし、岩どころか石ひとつなく、ましては沼地でもない平原の丘で、突っかかるものなどない。
だから、魔力の塊をぶつけたんじゃないか、
と言っているがそんな事あるのだろうか。エルフは魔法に適しているとは言うが、あれほど小さな子供が、大人の本気で走っている足に魔力を制御してぶつかるなど、ほぼ無理に等しい。炎槍を詠唱した味方に聞くと、無詠唱は無理だと言う。。
詠唱は、魔力の形などをを練り上げる儀式のようなものらしく、詠唱を早めることはできるが、無詠唱はロストテクノロジーとして継承されていないらしい。
「クソが!」
俺は悪態をつきながら、馬車を引き連れ、その場を去った。
それを見ていた者がいる事にも気が付かずに。
「へー?孤児院の子が無詠唱ねぇ…?」
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ここまで見てくださりありがとうございます★
学業の合間に綴っていきますので、温かい目で見てくださるとありがたいです!
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