侵入者
ツヨシ
第1話
――んっ、なんだ?
音がする。
それだけではなく話し声も。
――誰かいるのか?
いるようだ。
見てみると、若い男がいた。
それも四人も。
――おいおいおい。
俺の家はでかいわりにセキュリティはがばがばだ。
が、そうはいっても他人の家に勝手に入ってくるか。
とんでもないやつらだ。
見ていると、四人は玄関ホール横の応接室で、わいわいやっている。
一人が手に持っているのはカメラか。
自撮り棒で撮影しているようだ。
思っていたよりも長い時間応接室で意味もなく騒いでいたが、ようやく出てきた。
次の部屋に入る。
――まさか、全部の部屋を見て回るつもりか。
そうかもしれない。
俺の家は部屋が十数部屋あるのだが。
どうしようか考えたが考えがまとまらない。
結局そのまま四人を観察した。
四人は次の部屋でもあれやこれやと大声で騒ぎ、これまたなかなか出てこない。
随分そこにいたと思われる頃、ようやくその部屋を出た。
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