自作の乙女ゲームの世界に転生したみたいですが、ストーリー進める前にまずは娯楽を増やします!

@ri_nico

第1話

これは一体どういうことだろうか?


何故私はにいるのだろうか?


私の中の最後に残る記憶は締切に追われる自作乙女ゲームの春先に行われるイベントストーリーを無事書き終えデータを送信したところまで。


あれは大変だった。


一緒に会社を立ち上げた親友から何度も…何度もダメ出しをくらい、なんとか、なんとか完成させたストーリーなのである。


こんな状況ではあるが無事に届いたかな〜なんて考える。


それはさておき、もう一度問おう。


どうして私はベビーベッドの上こんなところにいるのだろうか?



これが俗に言う「転生」というやつだろうか?


状況を整理すると、この体の子…つまり私の名前は「アンナ」。


前世?日本で暮らしていた時と同じ私の名前。


そしてベビーベッド横の椅子に腰をかけて読書をしている女性は周りの人から「奥様」と呼ばれていた、つまり私の今世での母だ。


そして…


「エレナ!アンナ!パパが帰ってきたよ〜!!!」


今扉を思いっきり開けて入ってきたのが、今世での私の父。


"シエル・アルタイル"


エスパシオ王国5大公爵のうちの1つ、アルタイル家の当主様である。


ちなみにエレナとは私の母の名前だ。


アルタイル家は代々剣術や戦略に長けており、当主は国の軍の指揮官も担っている凄い家系なのだ。


父もああ見えて凄腕の持ち主であり、周囲からの尊敬の眼差しが凄いのだが家では妻子にメロメロすぎて性格が変わってしまう少し残念な人なのだ。


ちなみに初めて会うはずの父やこの国について何故知っているかと言うと…


皆様もお気づきではあるかと思うがこの世界は私の作った乙女ゲームの世界だからである。


まさか転生する日が来るなんて…という言葉を使う日が来るとは。。。


人生は何があるか本当に分からないー。

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