第15話高齢者のエビデンス

遺族の承認を得てからでだ!


美鈴は幼い頃に不発弾に因って縁日帰りの仲良しだった幼馴染の鍵屋留一を一瞬で亡くしていた。


 美鈴の想いは兄弟や親子や親戚が悲しむ慟哭に近い思いを抱いていた。


 血縁が無いのに。と、いってしまえば、3秒で終わる話だ。


 治癒しない理由を「高齢者だから」と、定義づけてしまうのは忍びない。


医師小鹿美鈴ほ考えはもっと広大なフィールドで、高齢者という枠を超えた理由を探していた。

 ある時、正看として勤務している播磨大学病院から美鈴宛に連絡が有り、クリニックが休院の日にワザワザ晩鐘総合病院に出かけて行った。


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