第38話 歩み

夜、リビングで家族4人がテーブルを囲む中、れんが言った。


「今日、クラスのみんなにママが先生をやってるって言ったら、みんな羨ましがってたよ!」


その言葉に、あゆみは一瞬言葉を失った。


「ママ……。」


まだその響きに慣れていない自分を感じながらも、彼女は「そうなんだ」と微笑んだ。


その夜、彼女はそっとリビングの写真立てに手を伸ばした。


そこには、4人で撮った笑顔の写真が収められている。


「これが私の家族なんだ。」


写真を見つめながら、あゆみは静かに未来を思い描いた。


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