翌朝、れんが静かにあゆみのそばに来て、小さな声で言った。

「昨日はごめんね。」

その言葉に、あゆみは目を見開いた。

「どうして謝るの？」

「歯磨きしたくなかっただけなのに、怒ってごめん。」

れんの素直な言葉に、あゆみは初めて心の底から笑顔を見せた。

「いいの。言ってくれてありがとう。」

れんは少し照れくさそうに笑い、またおもちゃに戻っていった。

その後ろ姿を見ながら、あゆみは少しずつ家族の一員になりつつある実感を得た。

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