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車を走らせて先生が行きつけだというラーメン屋に着いた。
カウンターに並んで座る。
今日のこれまでのことを思い出すと張り詰めていた緊張の糸がようやく緩む。
「美味しい......」
「だろ?ここは俺の超オススメ。」
「先生、よく来るんですか?」
「結構来るかな。って北川、俺に敬語なんて使ってたか?」
「え?」
そう言われて高校時代を思い出す。
担任の先生だった佐藤先生のこと、みんなで呼び捨てにしてたっけ......
「そう言われてみると......でも私も大人になったので敬語くらい使えますよ。」
「ははは。北川たちももう立派な大人だもんな。4年前か。懐かしいな......」
「先生は今でもまだ、先生......ですか?」
「何で急にぎこちなくなるんだよ。うん。変わらず教師やってるよ。」
「そっか。確かに先生あの頃と変わってない。」
「それって俺褒められてるのか?北川はちょっと大人になった気がするな。」
「そう......ですね。」
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