第31話

「これは予想以上に…」


ユルリッシュは部屋に入るなりそんなことを呟いた。


『どうかした?』


「いえ、お美しいと思いまして。あのお嬢様、1点お伺いしたいことが。」


『えぇいいわよ。何を聞きたいの?』


「そのアクセサリーはどこで?ブルーダイヤモンドですよね。」


『昨日あなたが持っていた箱に入っていたのよ。見ての通りブルーダイヤモンドで作られたものよ。本当これを身につけるのは本当に怖いわ。』


「そうでしたか。」


そういうと、ユルリッシュが無言で何かを考え始めた。


何かあったのかしら?


『どうかしたの?』


「いえ、何もありません。」


『そう?ならいいのだけれど。』


「それでは私は旦那様の所へ参りますので、玄関までは他の者を寄越しますのでこちらで少々お待ちください。」


『わかったわ。』


ユルリッシュは1度礼をすると部屋を出ていった。



数十分後家の護衛の人間が部屋に迎えに来たので、玄関に向かった。


玄関に着くとそこには既にお父様とユルリッシュが待っていた。


『お父様、お待たせしました。』


「全然大丈夫だ。それにしてもメリア。今日はいつも以上に綺麗だな。」


『そんなお世辞でもありがとうこざいます。ですが褒めても何も出てきませんよお父様。』


フフフッと笑いながら話す。


「ハハッそうか。」


お父様は笑いながら、私の頭に手を置く。

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