第9話

「明日、朝お弁当作ってあげるよ?」




バレンタイン以来、1回だけ作った弁当。

付き合って一年経つ日に作った。

悠馬さんはなんでいきなり圭に弁当を渡されたのか分からず、例の如く昼休憩に電話してきたのだ。

今日で1年経つから何となく、と答えたあたしに簡単に返事をしてたくせにバイトが終わってから会いに来てくれた。

その時も、顔には出さないけどかなり喜んでたと思う。




そんな悠馬さんはあたしが言った、お弁当、というワードに分かりやすく顔を顰める。




悠馬さんはあたしが作る弁当が相当好きらしい。

というよりも嬉しいらしい。




アイコじゃないけど、悠馬さんも多分弁当を作ってもらったことがないんだと思う。


周りの女が勝手に作ることはあっても、絶対に受け取らないだろうし。




だからあたしのお弁当が実は嬉しいんだと踏んでる。

あくまでも、本人はそんなこと口にしないけど。

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