第9話

ははは、皆言うよ。父さんが器用で何でもできちゃうからどんどん増築されたりリメイクされるんだよ…。さ、入って。」ベインは薪をさっと片付け扉を開けた。

「ただいまー!森の奥で色々あって女の子連れてきたんだ。」

「まあまあ、こんな時間に森の奥で?いらっしゃい。もう日も暮れるから泊まっていってね。」お母さんはキッチンからにっこりメルに微笑んだ。

「ありがとうございます。」

「メル、そこのソファに座ってて、お茶を持ってくるよ」

「ありがとう。」

「ベイン、何言ってるの?お客さんがいるときくらい座ってなさい。」

「そうだよお兄ちゃん、僕も手伝ってるからお姉さんと座ってて。」

「うーん、ありがとうクト。じゃあそうさせてもらうよ。」

弟のクトはにっこり微笑み母さんを手伝いに行った。

「本当にすごく仲のいい家族ね、うちはお母さんが生きていてもきっとここまで仲のいい家族にはなれなかったと思うわ」

「クトと僕は少し年も離れているから喧嘩することもないからかなあ、何より父さんが母さんのこと大好きすぎて…(笑)」

「?」

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