第5話

「だから、私のこと抱かないの?」



「…あ?」



「……っ」




低い声に、咲斗の機嫌を損ねたことがわかる。




でも、その理由に見当もつかない。




「さ、咲斗?」




何かまずいことを言っただろうか?




不安感が込み上げてくる。

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