30 夢物語




「どうする?_____熱測ってから風呂入る?」


「ん、そーする」


朝より全然滑舌良くなった。



なんで倒れたんだろ。



「はい。」

「ありがと」


体温計受け取る。



ふぁぁ。ねむたい。、



「風呂場で倒れないでね。俺も流石にそこには気づかないから。」


「わかってるよ〜」



ピピピっと体温計が鳴った。




7.5度。



うーん。






上がっちゃってる。



なんでかな。




「……どうだった?」


「7.5。ちょっとだけ上がった」


「じゃあ、今日はシャワーやめとこ。」


「え、でもでも、汗かいたの」


「じゃあ10分ね。俺外で待っとくから。なにかあったらすぐ呼んでね。」


「月島かほご」


お母さんみたい


「浅野さんが倒れたら俺の心臓止まる。」


「それは止まんないでね」



笑ったら、喉の奥がイガイガして咳出てきた。



でも、どうでもいいって思える。



今、そばに月島がいることがあったかい。


「やっぱりちょっと休んでから入る」


「そうしな。で、無理そうなら今日はそのまま寝る。分かった?」


「うん」


あははっ、月島おもしろい。



「よし。お利口。」

「ありがと」


「ん?なにが?」



「全部」



ぜんぶ、ありがとう。









§






きょろきょろ。



あ、県大会のとこだ。



さくら中、県大会きたのね。


え。


でもまだ時期じゃないよね。



まあいっか。


あつい。


蝉うるさいなあ________。



夕くんいるかな。


結愛ちゃんも、雛姫ちゃんも。



あ、前の席の人、めっちゃ美人。


なんか


横顔とか、雰囲気とか、めっちゃ可愛い。


モデルさんしてるのかな?



女の人の横の人、めっちゃいけめん。


なんか


女の人のこと見る目?顔?が、優しい。


なんか、顔が月島みたい。


いけめん。


月島じゃないけど、雰囲気月島みたい。





ピッチャーの人楽しそう。


夕くんじゃないのはわかる。


夕くん、試合の時いつもちょっとだけ固かったから。




「ワンアウトランナー1塁か〜。***はどう投げるのかな?」

「そりゃぁ、楽しく、だろ?後ろには**がいるし、楽しんでやるだろ。心愛の血引いてんだから。」



ん?



心愛?


私?



あ、でも、


心愛って人いっぱい、いるもんね



「__________ちょっとばかにしたよね?」


ぷくーってほっぺ膨らませてる。



「してないしてない。いいところ似てくれて嬉しい限りです。」


「______________私で遊ぶのよくないよ」




あ、カキーンって音がした。




打たれた。三遊間の方。



ヒット打たれるかな__________?



おおっ__________!


ショートの子めっちゃうまい


二塁に投げるまでが早い。


ゲッツーした。


すごい。



「あははっ、やっぱり**流石だね。取ってからそのままセカンドに投げたよ」

「あれで中2だもんな。化け物だわ_____。」

「え〜?」



前の2人の人仲良しだなあ。、


あ、ピッチャーの子とショートの子。


ベンチ戻る前に合流した。



おおっ!


せーしゅんっ!


グローブとグローブでぱん!ってした


息ぴったり。




1-1。




めっちゃ__________よさげ__________








§







「ん__________」

「あ、浅野さん起きた?おはよう。」

「__________おあよ」



__________朝になってる。


寝たのお昼ぐらいだったのに。



なんでだろ。



「はい。体温計。」

「ん。ありがと」




「浅野さん、なんか楽しそうだったよ。いい夢見れた?」

「そう!なんかね、野球__________の夢見た気がする。なんか、すごくすごかった気がする」



あれ、どんな夢だっけ。





「そっか。浅野さん笑ってたから。」

「もーーーっ!」


ピピピっと体温計がなった。



7.2


下がった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る