第28話
「ラム、あー、上手だ、前の男に教えられたのかな、舌使いが上手だ」
「ん、ん」
「しっかり掴んで、そう、あー、喉も狭いんだな、ラム…良い、最高だよ、エッチで可愛い」
「んふ♡」
奉仕とまではいかないわ、虐められるのは好きじゃない。
でも私の頑張りで蕩けてる男を見るのは好き、小さな私に骨抜きにされているのがザマァって感じで…スッキリする。
「もういい、ラムさん」
と私を引き剥がし、意外や私を縦抱きにしてベッドへと運んだ。
「えっ、あ、無理しないで」
「無理はしてない…ラム、正直に言って、Mなの?」
「じゃない、でも大きい人と対比される自分は好き」
「ふは、なら後ろからだ…最悪夜明けまでコース」
「ひえ」
ベッドで跳ねつつ彼の角度に体を向けてスタート姿勢につく、パチンとスキンの端が竿を打てば私も尻を上げて出走を待つ。
「ラム、」
「ひア」
ずんと脳が前に揺れて体が引き戻されて、咲也さんの都合の良いように踊れば彼の喘ぎ声は笑っているようにも聞こえた。
「たまんね、征服感だよ、小さい男に泣かされる気持ち、どう、」
「くやしいけどッ、どっちでも、いいの、」
「ん?」
「誰だって大きいから、どっちでもいい、」
相手が大きいか小さいかは最早どうだって良い。
私より大きくて見下ろしてくれるならその差が5センチだろうが20センチだろうが同じこと…でももしかしたらそれは物理的な大きさじゃなくて態度によるものなのかもしれない。
同じ目線の高さでもそれより低くても、こうして愛してくれる時に私を従えてくれるなら体格とのギャップにキュンと来るかもしれない。
「ラムよりは大きいから、ラムは僕より、小さいから、優越感、感じちゃうんだ、性格悪くて、ごめん、あー…ちょっとゆっくりするね…」
「小さい女、従える、優越感ですか」
「あるよ、ある…ショボい優越感…性格も合ってたのは儲けもの…離さないよ、僕にぴったりのラム、」
「ふゥ、性格、悪いッ」
「お互い様だ、誰だって弱い者には力を誇示するもんだよ、ラム、僕の可愛いお姫様、」
それって親指姫なのかしら、皆から見下ろされる私たちの特異な国で繰り広げられる恋愛模様、けれどそこにだって皆と同じ価値観が存在するの。
小さい王子はより小さな姫を隣に据えることでちっぽけなプライドを満たすの、周りの国では『滑稽だ』なんて笑われてるのかな、でも関係無いじゃない。
「おやゆびひめ、」
「あぁ、親指姫、あの時から可愛いと思ってた、今思えばそうだ」
「落ち着いてェ、咲也ざん、」
「欲だ、なかなか認められなかったんだ、謙遜して卑下して自分より小柄な恋人の優位に立っていい気になってさ、でももういい、僕は背が低いからより小さいラムさんを選んだ、これが本音だッ!」
もうなりふり構わないのね、「なら私が高身長ならデートしなかった?」なんて愚問は後でいい。
少なくともこの愉悦のひとときが終わってから…最悪夜明けになるだろうけど、好青年の仮面を剥がした咲也さんの暴れっぷりが見事だから私は身を任せる。
何度出入りしてもその勢いの衰えない彼は、その後休みながらも一切私から外れること無く…途中で話をしたりしつつ超ロングプレイに勤しんだ。
つづく
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