雨を司る神
【龗】
※以下は想像して書いた詩です。
深い水の底に住むという神様
その怒りを鎮めるために
村の娘が捧げ物になる
私は、選ばれてしまった
真っ白な肌に
まるで妖怪のようだと村の人々に忌み嫌われ、避けられてきた
冷たい水の底、暗いその世界へ
最後の光を浴びながら
私は何を思うのだろう
村の少年だけが、私の唯一の理解者だった
彼は私の手を握り、涙を浮かべた
「行かないで」
彼の瞳は、私の心を映すように揺れる
でも、神様の怒りを鎮めないと
村は滅んでしまう
冷たい波が、私の足を包む
最後の願いを込めて、空を見上げる
神様、お願いです
村の人々を、守ってください
少年の顔が、私の目に焼き付いて離れない
彼は、私を助けたいと願っている
でも、私にはもう、何もできない
深い海の底で、私は眠りについた
でも、私の心は、永遠に生き続ける
いつか、この海から新しい命が生まれるように
村にも、希望が訪れることを願って
冬眠から覚めたように、私は眠りから覚めた
薄暗い部屋に、一筋の光が差し込む
それは、あなたの温もり
凍てついた心を溶かし、小さな芽を出させる
春の息吹のように、私はあなたを近くに感じる
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