衝撃と飯テロのミルフィーユ鍋

:はぃぃぃぃ!?

:菜々子ちゃんの家がフツーじゃないことは分かってたけど....そこまでだったの!?

:情報量ヤバすぎぃ!!

:ドラゴン肉を越えるほどの衝撃だよ!!

:最強の子は最強ってことか....

:ヤバすぎて草

:そんなラノベみたいな展開があってたまるか


う〜む、まさかそこまで驚かれるとは思わなかったな。

というかこの配信を帰還者の人も見てたんだ。

....何か嬉しいなぁ。


:ところで.....その鍋は?


「あぁ、これ?これは今からミルフィーユ鍋にするために出したんだ」


:ミルフィーユ....鍋?

:絶対に美味いやつ

:それな

:じゃあ肉枠は?


「肉?肉はオーク肉を使おうと思うけど....」


そう言った後、薄切り状態となったオーク肉を見せる私。

ミルフィーユ鍋には豚肉が必須だしね。


:待て待て待て

:ここに来てオーク肉!?

:情報量の大洪水が起こってるんだが

:でも美味そう....


「先に言っとくけど、あっちの世界のオークは二足歩行の豚じゃなくて四足歩行の大きい豚だからね」


:そーなのかー

:オーク=デカい豚

:またしても勉強になったな

:じゃあ猪みたいなもんか


「そうそう、だからボア系の魔物の中でも最強格の方だと思う」


異世界滞在経験者:オークはボア系の魔物の中でも攻撃力や耐久力が高めだもんなぁ

:いや説得力よ.......


「さて、ドライアドの葉っぱとオーク肉を鍋に敷き詰めて....それから調味料を入れて煮込むんだけど、今回は時間魔法を使ってショートカットします」


そう言った後、具材が入った鍋に向けて魔法を放つ私。

これぞ時短ってね!!


:は?

:どんな魔法の使い方だよ

:時間.......魔法?

:そんな魔法もあるのね

異世界滞在経験者:時間魔法の無駄遣いにも程があるだろ!!


「え?そうかな?お母さんもたまに時短で使うけど」


異世界滞在経験者:普通は時短のために時間魔法を使わねぇよ!!


「え!?帰還者さんは時間魔法を使わないの?」


異世界滞在経験者:そもそも時間魔法は超絶高度な魔法だから一般ピーポーには無理

:つまりはチートですね分かります


チート?なのかな?

でもまぁ、いっか。


「てなわけでミルフィーユ鍋の完成!!」


そう叫ぶのと同時に鍋の蓋を開けると.......そこには、ドライアドとオーク肉の熱々トロトロのミルフィーユが出来ていた。

う〜ん、美味しそう!!

大成功だね!!


:う、美味そうじゃねぇか....

:さっきまで火が通ってなかったのに......

:恐るべし、魔法パワー

:トロトロで美味しそう!!

:これ絶対美味いやつぅ!!

:食べたいよぉ....

:マジで腹減ってきた...


「これはもう....食べるしかないよね!!」


そう言った後、ミルフィーユ鍋の具を小皿に移すとそれを一口食べる私。

お、お、お....


「美味しすぎる!!」


ドライアドが美味しいことは理解してたけど.......何なのこの美味しさ!?

何なのこのマリアージュ!!

くぅ!!白米が食べたい!!


:菜々子ちゃん、ボディランゲージで美味しさをめっちゃ表現してるぅ.......

:あの顔....間違いなく美味い顔だ

:何で!!食べれないの!!

:ワイの胃袋、無事死亡

:これはガチで食べたい

:でも食べれないんだよなぁ

:チクショー!!食いてぇ!!


「味はね....ドライアドの葉っぱの甘さとオーク肉の油の甘さが合わさってちょうど良い感じの甘さなのよ。んでスープも旨し。この旨みを誰かに共有したいぐらいに美味しい」


:分かる、ミルフィーユ鍋はスープも美味いよな

:一口!!一口だけでも良いから食べさせて!!

:ミルフィーユ鍋の口になっちゃった.....

:恐るべし、合法飯テロ


「あとね、食感も最高なわけよ。見てよこのトロトロ加減。最高オブ最高じゃない?」


そう言いながら、トロトロになったドライアドの葉っぱとオーク肉を見せる私。

その瞬間


:あぁぁぁぁぁぁ....

:絶妙なトロトロ加減じゃねぇか...

:匂いだけでも嗅ぎたい!!

:これは理不尽なテロですわぁ....

:どんだけ煮込んだってぐらい柔らかくなってるな

:美味そう〜!!


コメント欄にそんなコメントが続々と来た。


「これはもう食べるのがやめられない〜!!と言うか止まらない〜!!」


煮込んでトロトロになったドライアドの葉っぱとオーク肉をパクパクと食べながら、そう言う私。

あ〜、残ったスープにうどん入れたい。

うどん買ってくればよかった〜。


「ごちそうさまでした〜!!」


そんなことを思いつつ、私は無事に料理を食べ終わると....視聴者さん達に向けてニコッと笑った。


「みんなどうだった?今日も胃袋掴まれた?」


:当たり前太郎

:野菜(魔物)だからって言って甘く見てたわ....

:こんなの卑怯、卑怯だよ

:お鍋でお腹が空かない奴はいない


「アハハハ!!なら良かったよ〜」


異世界滞在経験者:菜々子ちゃん、もうちょっと自分のチートさを理解した方が良いと思うぞ


「え?私はフツーの人間だよ?」


:まず普通の人間はこんな配信をしないだろ

:それな

:分かりみが深すぎる

:やっぱ菜々子ちゃんは色んな意味で凄いわ

:第二回配信でもこの濃さよ

:濃度が高めな配信だしな


....そこまで濃口じゃないのにな。


「まぁ、異世界のことだから内容が濃くなるのは当たり前だもんね」


:そこじゃねぇよ


「というわけで!!今回の配信はここまで!!ありがとうございました〜!!」

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