権力を持つ者の責任と腐敗

星咲 紗和(ほしざき さわ)

第1話 権力の腐敗とその構造

権力とは本来、社会や組織をより良い方向へ導くために存在するものであり、大きな責任を伴うものです。しかし、現代社会では、その本来の役割を忘れた者たちが、権力を私利私欲のために悪用している現実を目の当たりにします。献金や利益誘導、さらには性的欲求を満たすための悪行まで、その所業は目を覆うばかりです。そして彼らは、反省の色も見せず、平然とその地位にしがみついています。


問題は、それを許してしまう社会の構造にもあります。権力を悪用した者が、法や倫理に問われずのうのうと権力の座に居続ける状況は、他者の信頼や努力を踏みにじる行為に他なりません。どれほど高い地位にいようと、悪事を働いた者は罰せられるべきです。加えて、そうした者たちからは即刻権力を剥奪し、その責任を追及しなければなりません。


権力を持つ者には、それだけ大きな責任がのしかかることを自覚する必要があります。それは、個人的な欲望を満たすための特権ではなく、多くの人々を導くための力です。この点を理解しない者たちが権力を握り続ける限り、社会は腐敗し、混乱が拡大するだけです。


さらに問題を悪化させているのは、メディアの存在です。本来、権力の暴走を監視し、追及する役割を持つメディアが、その使命を果たしていない場面が増えています。一部の報道機関は、権力者との癒着や視聴率至上主義の影響で、真実を報道することよりも利益を優先しているように見えます。社会の「第四の権力」として期待される役割を果たさないメディアが存在する限り、腐敗はさらに深刻化していくでしょう。


私たちは、ただ怒りを感じるだけではなく、「権力とは何か」を再定義する時期に来ています。責任を伴う力をどう使うべきなのか、その本質を見直し、悪用を許さない仕組みを作ることが急務です。この問いを、権力者だけでなく、社会全体に向けて投げかけたいと思います。

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