第15話 

「お久しぶりでございます…イグレウ様」

「あらあら、ヨカちゃんが私のことをそう呼ぶってことは何かお願いがあるのでしょう?話してくれないかしら?」

「はい、実はかくかくしかじかでございまして…」


「なるほどねぇ、要は貿易品として私の管轄の子供たちが生み出した作品を売り出したいと」

「はい、よろしいでしょうか」

「ええ、いいわよ~…って言いたいところだけど流石に対価なしに了承するわけにはいかないわね~」

やはりか

この方は一見おっとりした方に見えるがエラとは違い、正真正銘の神だ。

人間と同じように考えていたら足元をすくわれる。


「…何をお望みでございますか?」

「エラちゃんがこの前飲んでた日本酒ってのを私も欲しいのよ~」

エラ、勝手に人のお酒飲んでたのか。

「…かしこまりました、量は…」

「んー、とりあえず三日三晩は飲み続けても大丈夫な量で「無茶言わないでください」えー、いいじゃないのけちー」

「けちー、じゃないです。こちらと地球では常識が違うんですよ?いきなり大量の酒を持ち込むことはできません」

「ぶーぶー」


駄々をこねても無理なものは無理だ。

そもそもイグレウ様が三日三晩飲み続けても大丈夫な量って時点でこの世界でも不可能なことを言わないでほしい。

「しかたないですね…一日一本として一回の貿易につき一週間分を要求します。」

「それなら…わかりました」

「それでしたら許可しましょう」

エラと違って理解が早くて本当に助かる。

エラとは違って

どこからか「なんで二回も言うんですか!」って聞こえたような気がするけど知りません。


「やほ」

『やほ』

『そっちはどうなん?』

「ん、なんとか裁可は得たよ」

『よかった~』

『いやよくはないだろ』

『ああ、そうだったな』

「え、なにがあったの?」

おかしい

私が休んでいたのは一週間だけのはず…

『ヨカちゃんがそっちで頑張ってた間…一か月の間に選挙が起きてなぁ』

「…え?」

一か月?

『それで日本の総理大臣が無能になっちゃって』

『今地球こっちに来るのはお勧めできない』

『まあ、言うて日本だけの話だし』

『ほかの国とかならまだいけるから』

「…なるほど、わかった。日本には行かない」

『りょ』

『だとすると、どこに行くんだ?』

『さあ?』

「…アメリカに行く」

『まあ残当』

『日本以外だったらそこが一番ましだろうなぁ』

『いつ行くの?』

「…一週間後に行くよ」

とりあえず、エラに聞かないとね

この世界ヘロニモと地球の時間のずれについて…ね。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る