第13話 有名人の傷病:高須幹弥編
今回は
高須幹弥氏は美容外科医だ。
その高須先生が手術を受けることになった。
その内容は本人が動画内で語っているとおりだけど、簡単にまとめておこう。
毎年の人間ドックのPET検査で虫垂に集積がみられた。
つまり、そこに炎症か腫瘍がある、という事になる。
担当の消化器内科医によれば、その可能性は9対1で炎症、つまり慢性虫垂炎だろう、ということらしい。
わざわざ手術しなくても定期的な画像検査(造影CT)で大きくなってくるか否かの経過観察を行うという方法もある。
が、高須先生は造影剤を点滴された時にアナフィラキシーショックを起こして血圧が下がり、ショック状態になってしまったらしい。
幸いなことに一命をとりとめたが、造影剤アレルギーがあるのなら定期的な造影CTを行うことはできない。
それで思い切って全身麻酔下の手術で虫垂を取ってしまうことにしたのだそうだ。
単に虫垂を取るにしても炎症の及んでいない範囲で切除して縫合しなくてはならない。
だから通常の虫垂切除術に比べてやや大きな手術になる可能性がある。
万一、悪性腫瘍だったら回盲部切除+リンパ節郭清というところまで手術が拡大するかもしれない。
どこまで切除範囲を拡大するかは術中の肉眼的所見と迅速病理検査の結果で判断することになる。
以上は概ね御本人が動画で語っていたとおりだ。
あとは動画を見た上で、オレの方から2つばかりコメントしておきたい。
1つは人間ドックに加えてPET検査までしている事。
健診目的のPET検査は保険が効かないので10万円くらいはかかる。
それでも定期健診をしているわけだ。
自分の健康のためにそれだけのお金をかけているのは医師として立派だと思う。
もう1つは造影剤によるアナフィラキシーショックについて。
検査を受けた医療機関では、アナフィラキシーに対してすかさずアドレナリンを大腿に筋肉注射したそうだ。
この判断と迅速な処置も素晴らしい。
数十年前、オレが研修医の頃だったらアナフィラキシーに対しては右往左往するしかなかった。
ましてやCT室での発症だ。
下手したら救命できなかったかもしれない。
今では誰もがアナフィラキシーに対応できるようになった。
時代の進歩だと思う。
というわけで、YouTube 動画に対してコメントさせてもらった。
高須幹弥先生の御快癒をお祈りいたします。
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