第3話
そう、勿論そんな彼を盗み見ているのは私だけではない。
OLに女子中高大生、おば様方まで彼をチラチラ盗み見ている。
そりゃそうだ、これだけ完璧な男子はそうそういない。
そんな静かにざわついた周りなど気にする様子のない彼は、手すりの棒に凭れかかり携帯を操作している。
もう慣れっこなのか、はたまた気付いていないのか…。
綺麗な顔で欠伸し、切れ長の目に涙がたまっている。
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