16. 昔、うさぎを飼っていましてね……
唐突に何の話を始めているんだお前は、錯乱したのか!
そんな声が聞こえます、快感です。
諸君、私は戦争が好きだ!
とか続けたくなりましたが、私は戦争は好きではありません。当たり前の感覚なんですが、戦争もの描いていたりガンダム好きだったりする人は「そうじゃない」と思われてしまうケースが多々あります。ガンダム好きな人はほとんど反戦じゃないでしょうか。戦争もの描いてる人は戦争を理解しようとしているから、その努力・収集の結果として「戦争もの」と呼ばれるに足る物を作ることができているんじゃないでしょうか。戦争が好きで死体が好きで……そんな人はどんな界隈にあってもほんの一握りです。作家だのオタクだのに限らずね。ほぼ偏在なくどこにでもいる。
斯く言う私も戦争物を書いてましてね。
そろそろお風呂シーンだと話題の「反逆のオラトリオ」っていうんですけどね。
https://kakuyomu.jp/works/16818093088408634838
戦争なんてロクなもんじゃないんですよ、どんな理由をつけようとも。
侵略戦争なら侵略する側に非がある。端的に言えばね。ただ、歴史がその邪魔をすることもある。だから戦争において正義がどちらにあるか、については簡単に断言できない。そもそも絶対善とか絶対悪なんてないんですから。
だがしかし、これだけは言える。
幼児を撃ち殺したり爆殺したりするような奴に正義は
(子ども、というと人を殺すことだけを教えられて育ってしまった少年兵のケースもあるので、幼児、としておきました)
というポリシーの私ですから、戦争を肯定なんてするはずもないんですよ。
兵士だけが死ぬ戦争なんてないんです。それに兵士にだって恋人も家族もいる。
戦争で死んで良い人なんておらんのですよ。
でも、戦争は現実に起きる。起きている。かつて我が国も大戦争の渦中にあり、まぁ、結果としてひどい目にあった。
だからこそ、戦争って何かっていうのを問いかけなくちゃならないと思うんですよ。
私は作家なんて名乗れないレベルの文字書きですが、それでも、声が小さいからと言って叫んではならないという道理はないと思っています。
私の創作の根源的なテーマは戦争反対です。伝わってるかはわかりませんが。
いや、伝わってないから読まれてないのか……。
まぁ、それはよいとして。
でもちょっとでも考える切っ掛けになったらいいなという想いもなくもないです、私の作品に触れることによって。そんな大仰なことを言えるかどうかはわかりませんが(それを決めるのは読者さんでありますから)
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さて、タイトルのうさぎの話。
彼は私の戦友みたいなうさぎでした。
名前は仮に「うぴち」とします。うさぎだからうぴち。
わけがわからない? わかれよ。
彼はネザーランドドワーフで、まだちっちゃい頃に2980円で叩き売られていました。今だと10倍はします。当時、まだうさぎブームが来ていなかったので、ちょっと大きくなってしまったうさぎは捨て値でした。
私の一人暮らし時代、ブラック企業にいたこともあって結構荒んでいた時代なのですが、その時の癒やしがこのうぴちでしたね。動物は癒やし。
彼は結局長男が1歳になるまで生きました。なんと12歳~13歳。
めちゃくちゃ可愛かったんですよね。トイレも覚えていたし、部屋に放し飼いにしても壁を傷付けたりおしっこかけたりもしたことがなくて、実は中に人間がいるんじゃないかってくらい人間臭いうさぎでした。
長男(初子)でバタバタしていたので、比率としてうぴちにはあんまり構ってやれなくなってしまいました。とは言えその頃には10歳過ぎていたのでうぴちもヨボヨボでした。ので、構われなくなって良かったのかもしれません。(もちろんトイレやご飯、掃除やうさんぽなどの世話はちゃんとしてましたよ!)
最後は夜中に一人で逝きました。
朝、嫁氏が「うぴち死んでる!」って叫んで。
あの時は哀しかったなぁ。
私は幼少期からインコとか文鳥とか十姉妹とか犬とかまぁ、なんかいろいろ世話していたりして、動物との別れには慣れていたつもりだったんですが、このうぴちと、その後に飼ってすぐ死んでしまった文鳥の「しお」が死んだ時は本当に哀しかった。無力感っていうかね。そういうの。
でも、彼らが私に情緒ってものを強く与えてくれたんだと思うんですよね。
別離は人を強くするのだと。
そんなことを思ったりしました。
何の話をしてるんだって感じですが、まぁ、そんな。
ところで私の小説読んでください(台無し)
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