10. キャラクターをどこまで作り込むか問題

名前と髪と目の色と一人称と身長とバストサイズ。


――とかだけだと紙芝居以下にしかならないですぞ。


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以下、参考になるかならないかはあなた次第な文章なので、興味なければブラバで。

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キャラの「外見」はある程度の解像度を持ったもの(写真的な絵のような)を1枚持っておけば十分だと私は思っていて、に本当に必要なのは以下の2つなんじゃねと。


 1. 動作

 2. 心情


「動作」というのは、文字通りキャラクターの行動の具体的な所作ですね。指を鳴らすのがクセ、とか、歩くときの足音がうるさいとか、食事のスタイルが綺麗とか、あらゆるシーンでそのキャラクターならどう「動作」するかを決めておくことが大事だと。


「1. 動作」を決めるためにはキャラクターのパーソナリティやら外見上の特徴やらが必要になってくるので、必然的にキャラクターへの解像度を上げなくちゃなりません。が、逆説的に、「動作」を決めることで解像度が上がります。


極端な例を出すと、「外見的にはものすごく美人なのに、食事では口を開けて噛む」とか。どうしてそうなった、というところを掘り下げると、さらなる別の「動作」に繋がります。家では服を脱ぎっぱなしにしているとか、皿洗いはしたくないからコンビニ弁当で済ませているとか。


そうやって外側からいろいろ掘り下げて「動作」を確定させていくことで、今度は「心情」に繋がります。

※逆でもいいですが、動作から決めたほうが簡単だと思っています


じゃぁ、そのキャラがそんな「動作」をする理由はなんだろう。と考えて掘り下げていくことで「2. 心情」が決まってきます。


たとえば「食事が汚い」というのにも「理由」があるとしたらどうでしょうか。単純な育ちの問題かもしれませんが、それだとちょっと普通ですね。もしかしたら「主人公の前でだけ、そういう食べ方」をしている可能性もあります。それはなぜか? 主人公に好かれないためかもしれません。本当は彼女は主人公が好きなのかもしれません。ではそれはなぜか? って考えていくと、彼女のパーソナリティがどんどん具体化されていって作者あなたの中でも解像度を上げていくことになります。


そういう「心情」、言い方を変えるなら「メンタル」とか「マインド」の部分を具体的に掘り下げていくと、今度はまた「動作」につながっていきます。心身は切り離せないので、相互に関連性を持ちます。


という感じで考えて(私は)キャラ作りをしています。


「クセ」とか「趣味」とか「習慣」というアプローチも良いんですが、それだけだとゲーム的なキャラ作りにしかなりません(それで良いなら良いんですが)。


人間ドラマとかを書きたいというのであれば、動作/心情を突き詰めておいたほうが、結果として書きやすくなるのでオススメです。四六時中そのキャラクターのことを考えていると、自ずと解像度は上がっていくはずです。


そうなってくると例の「キャラが勝手に動く」現象が正しく(私の思う「正しい」なので普遍的なものではありませんが)、発生します。私個人の見解としてはですね、「キャラが勝手に動かない」というのは作り込みが足りてない可能性があるなぁ、ということです。


このへんは作者のスタンスや経験にもよるとは思うのですが、解像度が高いキャラクターって基本的に勝手に動きます。それを制御するのがプロットだと、プロッターな私は思ったりします。


そういうキャラクターについての設定の一部を「設定集」という形でログ化しています。良ければ覗いてみてくださいね。近況ノートともリンクしてキャラ絵も見れるようになっています。私の絵、見たことない方は怖いもの見たさで良いと思うので覗いてみてくださいね(笑)


■設定集:

https://kakuyomu.jp/works/16818093089562806370


■その作品(反逆のオラトリオ):

https://kakuyomu.jp/works/16818093088408634838

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