出会ってしまった.

第1話

先輩かっこいいな。


何となく目で追うようになってた。




ぜーんぜん接点なんて無いから見てるだけ。




たまに帰りに門のところで一緒になるって感じだけど、いつも友達とかと一緒に居て…当たり前だけど遠くから見てるだけ。






今日も当たり前に話すこと無く帰る。




琉唯るい先輩まっじでイケメンよね。」



「ほんっと、モデルみたいに脚長いし。顔整いすぎ。」




友達といつも先輩の事妄想しながら帰るのが日課だったりする…。




「さくらはさぁ―…先輩の噂知ってる?」



「うん、残念ながら聞いたよ。でも、噂は噂だよ。」






さくら16歳。


入学式の時、みんなの憧れである三年の琉唯先輩に一目惚れした。



みんなの憧れだなんてもちろん知らなかった。



黒髪を腰の辺りまで伸ばして緩く巻いてる、どこにでも居る普通の女子高生。



こんなんだからいつまで経っても彼氏なんて出来ない。

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