婚約したくないお嬢様の偽彼氏やってるけど、ベタ惚れな気がする

第8話忙しい1日in学校

俺はただ登校しているだけだ、なのに目線がすごい。

その原因は目線を気にせず楽しそうに話しかけてくる。こっちは足を踏まれたり罵詈雑言の嵐だと言うのに。

「なんでこんなクソ陰キャがあの花城さんと！？」

「なにか弱みでも握られたのか？でも本人が凄い楽しそうだしいいか」

「それに対してあいつはなんなんだよ、花城さんと手繋いでるのにすまし顔しやがって」

みんな俺の敵だよもう。

「ねぇねぇ七瀬くん」

「何？花城さん」

「呼んだだけ～」

可愛いな許そう。でも、これも騙すために仕方なくしてるだけか...そう考えたら悲しくなってきた

そんなこんなで学校に着いても

「あ！花城さんの弱みを握って無理やりさせてるやつだ！」とか、

「お前花城さんに手出したらただじゃおかねぇぞ、コラ！」とか、

「花城さん、大丈夫？相談乗るよ！」とか、

俺の扱い酷くね？

もう既に敵しか居ないのか...

「七瀬くん、作戦成功ですね！しっかり彼氏だと思われてますよ！」

訂正、味方はいた

「そうだね。でも俺の扱いが酷すぎて泣きそう」

「そうですよ！七瀬くんに酷いことする人は許しません！」

何故か悪口が減ったんだけど、おい、どうなってんだよ

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【休憩時間】

「七瀬くん♪」

「なに？どうしたの？」

「ふへへ、楽しいです」

楽しいなら何よりだ

すると陽キャ女子一軍「大原結衣（おおはらゆい）」が

「ねぇねぇ2人って付き合ってるの？」

と言い出した。

「はい、付き合ってますよ」

女子一同「「「「「キャーーーー！」」」」」

「どういう出会い？」

「図書館で偶然出会って趣味が一致しまして」

女子一同「「「「「キャーーーー！」」」」」

「どこまでしたの？」

「手を繋ぐ所までです」

女子一同「「「「「キャーーーー！」」」」」

「ねぇねぇキスしてよ」

「ま、まだ恥ずかしいです」

女子一同「「「「「キャーーーー！」」」」」

と、言う感じだった

ちなみに俺は...

2名の学友「細田孝（ほそだたかし）」「佐藤望夢（さとうのぞむ）」に

「お前に彼女ってどういうことだよ！ずっと仲間だって言っただろ！」

「それに、あの花城さんとだなんて、どうしちまったんだよ！」

って、詰められてた

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【昼食時間】

「七瀬くん一緒にご飯食べましょう」

「うん。そうしようか」

またあの絶品料理が食べれるのか。やったぜ

「細田くん席借りますね」

「ど、どど、どどどうぞぞ、ぞ」

「ふふふ、変なの」

可哀想に細野。

訂正、細野、そこ変われ

「七瀬くんのためにお弁当作ってきたんですよ」

「へ〜ありがとう」

「はい、どうぞ」

受け取って蓋を開けるとあまりにも美しくて食べることすらおこがましいものがあった

「ほら、食べましょう」

「はい、あーん」

？？？？？？？花城さん？何をしてらっしゃるので？

「ほ、ほら、あ、あーん」

食べるとしよう

「あ、あーん」

「どうですか？美味しいですか？」

「うん。絶品だよ」

「で、では、七瀬くんもわたしに...」

いいんですか！？

「はい、あーん」

「あ、あーん」

「ふふふ、七瀬くんに食べさせてもらったのでいつもよりも美味しいです」

その後も何度も食べさせ合いをした。箸のデザインが、同じなので途中で箸が入れ替わってしまい関節キスになったことには誰も気が付かなかった

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手を繋いで帰っていると、突然...

「何をしている！凪沙！」

と、怒鳴り声がした。

振り返るとそこには...

「お父様！？」

花城さんの父親がいた。