第20話 魔王復活! (3)

「凄い~、上田先輩~! 強そう~! カッコ好い~。まあ、凄いのかな~? でも、いや~。うちはさぁ~、デブは好みじゃないから~。李先輩だけにしてくれるかなぁ~? うちは勘弁してくれる~」


 儂が李儒と樊稠に手招きして早く来いと急かしても、樊稠あのクソガキは儂の好意を受け取ろうとしないで拒否をしてきた。


 でも儂はニャンに対しては寛大で優しいから、再度あやつに尋ね、再度忠告をしようと思う。


「そうか樊稠、李儒だけが儂の許へと着て、お前は儂の好意を無にすると言う事だな?」


 儂はニヤニヤと微笑みながら、自分の口に何かを入れて、くちゃくちゃと口を動かし。この儂へと生意気な態度をとる樊稠へと尋ねてみた。


「うん、そう~。うちはデブで弱い奴は嫌いだから嫌だよ~」


 樊稠の奴は生意気にも上田仲穎デブの容姿は嫌いだとケラケラ笑いながら悪態をついてきた。


「李儒、貴様もか?」


 儂は樊稠から李儒へと視線を変え尋ねた。


「えっ! いや、あの……」


 李儒は儂が目を細め、不機嫌極まりない顔をしながら尋ねると。儂から慌てて視線を外し下を向きながら呟いた。


「閣下、わたくしは仲穎君でないと嫌です……。だから閣下はまた元のように彼の心の奥底に戻ってください。そうして頂ければ今後は彼に忠義を尽くし寄り添いますから。何卒彼をわたくし目にお返しください。お願いします……」


 李儒の奴も儂では駄目だ。上田仲穎デブに戻れと嘆願してきた。


「それはならん! 無理じゃ! 儂は未だ誰一人、ニャン抱いてはおらん! だから無理じゃ!」


 儂は李儒の要望に対して、自分の野心が叶わないから拒否を示した。


「……李儒と樊稠……。お前等二人は儂の好意を無下にした。だから許さん……。お前等二人は今から儂が力づくで自分の物とするから覚悟しろ、分かったな……」


 ひっ、ひひひと儂はいやらしく笑いながら二人を交互に見詰めつつ告げ。自分の口から舌を出し、自身の唇をペロリと舐めつつニャン二人を美味しそうに見詰めた。



「させるか!」


《ドン!》


 今迄儂の様子を困惑しながら窺っていた牛輔の奴が主君に対して謀反……。ニャン二人に見惚れ、どう料理して食おうか? と、いやらしく思っていたこの儂は、牛輔からの不意をつかれた蹴りを真面に受ける事になってしまい吹き飛んでしまう。





 ◇◇◇




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