第33話

神が手をかざすと、周囲の光が眩しさを増し、

テトはその威圧感に押しつぶされそうになる。

しかし、彼女は過去の仲間たちの姿を思い出し、その思いを胸に力を込めた。


「行くぞ!ドリルバースト!!」


テトは全力で前進し、神に向かって一撃を放つ。

が神の身体を貫こうとした瞬間、神は軽々とその攻撃をかわした。

テトは地面に着地し、再び攻撃の体勢に入る。

神は冷静にテトを見つめ、


「そんなものか?」


と吐き捨てるように言った。

神の言葉は、テトの心に鋭く突き刺さり、怒りが彼の中で燃え上がる。


「絶対に…負けない!!」


テトは再び突進し、今度は強烈な斬撃を繰り出した。

しかし、神はその攻撃を再びかわし、逆にテトの背後から攻撃を仕掛けた。


「ジャッジメントオブゴッド」


テトは不意を突かれ、地面に叩きつけられた。


「ふふ、やはり甘いな。君はまだまだ私には及ばない。」


神の冷徹な言葉が響く中、テトは痛みを感じながらも立ち上がる。

仲間を守るため、そして復讐のため、

彼は決して諦めないという強い意志を持っていた。


「こんなことで終わらせるつもりはない!」


テトは気合を入れ、再びドリルを握り直す。

彼の周囲に力が集まり、ドリルが微かに光り輝いた。

彼は全ての力を込めた必殺技を繰り出す準備を整えた。


「今度はお前が受けてみろ!!ドリルドラグーン!!」


その言葉と共に、テトは一気に神に向かって突進した。

彼女のドリルが光を放ち、周囲の空気が震える。

神はその攻撃を受け止めようとするが、テトの強さが神を驚かせた。


ドリルが神の身体に触れた瞬間、強烈な衝撃波が周囲に広がり、

二人の力が激しくぶつかり合った。テトは自らの力の限界を超えて、

神に立ち向かおうとしていた。神は目を見開き、驚愕の表情を浮かべる。


「お前そんな力を手に入れたのか……?」


だが、その瞬間、神の持つ力が爆発的に増大し、テトを押し返す。

彼女は必死に踏ん張りながらも。

神の圧倒的な力に抗えず、地面に膝をついてしまう。


「お前はまだまだ私には敵わない。だが、君のその意志は評価しよう。」


神は冷たい視線をテトに向け、さらに力を強める。


「私がお前を倒すことで、オド=ルゼを召喚するための力を得るのだ!」


テトは悔しさと怒りが入り混じった感情に駆られながら、

神に対抗する力を振り絞る。


「絶対に、お前を倒してみせる!」


さすが神…実力は本物だ。


「お前に渡したドリル…、あれは偽物だ。」


急に神の


「!?」


彼女は再び立ち上がり、ドリルをしっかりと握り直した。

心の中の仲間たちの声が彼を支えている。テトは負けるわけにはいかない。

仲間のため、そして自分のために、彼は最後の力を振り絞る…と思っていた…が、

仲間の力は偉大であり、自分の実力で1人で戦っていたのが精神に応えた…


「何が…勇者だ。偽物は…私の方だ……。」

「そうだ。諦めろ。」


その時、私の心の中で何かがなった…。



『世界の命運は、お前たちにかかっている。』



「思い出した…全て思い出した…ドリルの…本当のカタチを…!!」

「!?」


「自分が信じられなくても、嘘と言われようと…今まで積み重ねた時と経験だけは………嘘と言わせない!!!私は…このドリルを本物にする!!!!」


神とテト、二人の運命をかけた戦いが再び始まる。

彼女の心の奥底から湧き上がる力が、彼女を支えている。

闇と光が交錯する中、テトは全力で神に立ち向かう。


テトは、神の圧倒的な力に対抗するため、心の奥底から力を引き出していた。

〈ドリルバースト〉の爆発が収束し、周囲が静寂に包まれる中、

神の姿がぼやけていくのを感じた。だが、それは決して終わりではない。

神の力は、あらゆる次元を超えて強大だった。


「諦めろ。」


神の声は冷たい風のように響き渡る。

テトはその言葉に決して屈しないと心に決め、息を整えた。

彼女は周囲を見回し、仲間たちの姿を思い出す。

ミクの笑顔、リンの優しさ、レンの勇気、ユカリの強さ、カイトの意思。


そして、彼女たちのために戦うという思いが、再び彼女の心に火を灯した。


「私は、私の仲間のために…勝たないと…!」


テトは再びドリルを握りしめ、力を込める。

その瞬間、彼女の周囲に青白い光が集まり、まるで彼女を守るかのように旋回する。神はその光に驚き、微かに身を引いた。


「無駄だ。私の力は計り知れない。いくら抵抗しても、結局は死に至る運命だ!」


だが、テトはその言葉を無視し、再度ドリルを高く掲げた。

彼女の体に宿る力は、まるで嵐のように渦巻いている。

神の言葉が彼女の心に響くが、それを振り払うように力を注いだ。


「そんなこと…!やってみなきゃ…わかんねぇだろぉ!!!」


再びドリルを振り下ろす。青白い光が彼女のドリルに吸い寄せられ、

彼女の力を増幅させる。その光が神に向かって放たれると、

周囲の空間が引き裂かれ、強烈な衝撃波が発生した。





「最終奥義!ドリルスーパーウルトラファイナルダブルトルネーーーード!!!!」






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