古典物理学のアレ
科学部の部室。
谷先生
「なあ真智?」
真智
「なんですか谷先生?」
谷先生
「お前は確か、このまえの英語のテストの日、風邪で休んでいたよな?」
真智
「あれれ? そうでしたっけ?」
谷先生
「しらばっくれても駄目や!
だから、お前にも英語の再テストを受けてもらうで」
真智
「あー!
もうすぐ外も暗くなりそうですし、
あたしは先に帰りますね。
それじゃみんなは部活の続き頑張って。
谷先生も。
それじゃあたしはお先に。
早退せい理論~♪」
谷先生
「真智、ちょい待ち~!」
真智
「へ・・・?
あ、あたし気分悪いかもっ!
熱があるかもしれないです!」
谷先生
「バカは風邪引かんって言うし大丈夫や」
真智
「ちょっと谷先生~?
あ、そうそう!
あたしの今の症状普通じゃないんですよ!」
谷先生
「普通じゃない?」
真智
「はい。実はすっご~~~く特殊な症状なんです!
だから家に帰って安静にしてないとあたし死ぬかもしれないです!」
谷先生
「ふふ~ん!
真智、お前のことだ。
ど~せ、特殊早退せい持論、
てへ……ぺろ♪
とか、しょうもないダジャレを考えてるんやろうが。違うか?」
真智
「しゅん」
宙
「バレテーラ(笑)」
四葉
「クスクスww」
谷先生
「四葉?
お前はそうやって真智のことを笑いながら、
しれ~と部室の水道の水を水筒に詰めたり、
ティシュペーパーの中身だけを1枚ずつ抜いてバッグに入れてんやないわ~ボケ!」
四葉
「ばれました~……?」
宙
「飢エテーラ(爆)」
谷先生
「しかしだ!」
真智
「え?」
谷先生
「真智? うちはお前の意見を尊重するで」
真智
「えー!
谷先生どうしちゃったんですかー!
先生も熱あるんじゃないですか?」
谷先生
「よし!
うちは科学部の顧問としてお前が身を持ってその主張を証明できる様全力で手助けをしてやろう。
実はな、光の速度よりも速く動けるものが本当にないのかうちも前々からすごく興味あったんや!
まずはお前が偉そうに四次元時空の存在なのは邪魔やな。
※先ずは業務用ミキサーでミンチにしてそれから千切りにして……。
うちな、とりあえずお前をプランク長0次元のサイズまで粉々にして素粒子加速器で高エネルギー状態の場所に晒してみることにするわ!」
※【谷先生のワンポイントアドバイス】
粉砕のさじ加減を一歩でも間違うとマイクロブラックホールに変わって周りの物理学者にモルモットにされちゃうんだ。
だから良い子のみんなは絶対に真似しちゃ駄目だぞ♪
真智
「フムフム。
へー、なるほどー!
確かにそれだったらもしかすると……、
もしかするかもしれないですね!
・・・・・・?
って、こらこらこらー!」
谷先生
「真智? もう一度聞く。
お前は早退できることを条件に身体を張って実験台になりたいか?」
真智
「早退、あきらめましゅ……」
谷先生
「よろしい♪」
真智
「しゅん」
谷先生
「あっ、縮んだ!」
谷先生・四葉・宙
「・・・・・・」
谷先生
「こうして、真智という生意気な少女は
目に見えない程小さくなりどこかに逝ってしましたとさ。
めでたしめでたし♪」
真智
「全然めでたくなーい!!!」
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