グッピー
ぎがじん
第1話
外が少しづつ明るくなってきたようだ
ワンルームのうぐいす色のカーテンから自然の光がもれている
夢と妄想が混ざったようなふわふわした感覚から徐々に目が覚めていく
「…っぬぁぁん」
もうすぐ11月も終わる。少し肌寒い。意を決して布団を引きはがし立ち上がる
アナログ時計は7時半のところを指していた。窓を開け冬の新鮮な空気を入れる
最近おれは就労移行支援と呼ばれるところに通っている、年齢は20代後半とでも言っておこう。
「就労移行支援」とは福祉サービスのひとつだ。
福祉サービスを受けられるようになったのは1年半ほど前、社会に対し「不適合」をおこして病院で発達障害と診断され障害者手帳を取ってからだ。
良い意味でも悪い意味でもおれは落ちこぼれたんじゃないかと思う。
おれは自力で福祉サービスにたどり着いたが、早い段階で親に障害を見つけてもらえる子は恵まれているんじゃないかと思う
...おれも幼少期、思春期の段階で発達障害の現発はあったんじゃないか?
「お前には社会がどう見える?」
どこかで聞いたことばが胸に浮かんだ。
グッピー ぎがじん @gigajin
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