毎日嘘日記

@Bouzu-with-Skinhead

11月25日 天気:晴れ

今日は体を動かしたい気分だったので、日が昇る前から散歩をした。

いつも歩いている場所も、違う時間に歩くと全く別の場所の様に感じられる。

というか、まったく別の場所だった。道に迷ってしまったようだ。

ネットで場所を調べようにも、軽く散歩をするだけのつもりだったので、スマホは持ってきていない。

仕方がないので、そこら辺の人に聞くことにした。

最初に会ったのは小型犬を連れたおじさんだった。

私がおじさんに話しかけようとしたら、なんと先におじさんが話しかけてきた。

「お兄さん。終電無くなっちゃったね」

スケベなおじさんだ。私を誘っているのか。

おじさんは雨に濡れたエロ本を見る様な、いやらしい目つきで私を見つめていた。悪い気はしない。

犬は道端に落ちているファミチキの空袋に腰を振っている。

日本のコンビニのホットスナックは小型犬からも評価されているらしい。

「おじさん。もうすぐ始発の時間ですよ」

私はおじさんの誘惑を華麗にかわし、他の人を探すためにそこを去った。

「始発は無くならないか…」

おじさんの悲しそうな声が今も頭から離れない。

人を探して歩いているうちに、私は気づけば見慣れた街並みの中にいた。

ここまで来れば家はもうすぐそこだ。

私はまっすぐに帰宅し、シャワーを浴びて汗を流す。

時刻は午前5時。まだできる事が沢山ある。

やはり早起きはすばらしい。









  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

毎日嘘日記 @Bouzu-with-Skinhead

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ