エピローグ
ガキの頃から五人一緒で、性格も、性癖も、知られたくない事でも何でもかんでも、全員が全員の事を嫌ってくらいに知ってるから、誰が何考えてるのかは手に取るように分かる。
だけどあのミヤビの行動は、完全に予測不能だった。
俺が知ってるミヤビは、上の指示に反してまで、女を助けるような奴じゃない。
俺らを守ったり助ける為にならそういう事もすると思うが、これまでのミヤビは「何で女の為にそこまでしなきゃなんねえんだよ」と平気で言うような奴だった。
だからあの女は、ミヤビにとって何か思うところがある存在なんだろう。
それが何なのか知らねえが、何かはあるんだろう。
恋愛の「れ」の字も分からねえって言う、女に全く執着しないミヤビに、あんな行動をさせる女なんだから。
あのあと、コートを着ないでひとりで地元に戻ってきたミヤビは、女の事について特に何も言ってこなかった。
言ってこねえからこっちも何も聞かなかった。
結局ミヤビがその女の事を口にしたのは、それから結構な日にちが経ってから。
その女にまた会う事になったのも、同じくらいの時期だった。
Legion of Knights 完
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。