第1章

初めまして

第1話

夕方──


私は家に帰ることはせずに弟の通っている高校の前に来た。


そして、異質な目で見られること約5分…



「あ、姉ちゃん!」


走って近寄ってきてくれた弟にむぎゅーっと抱き締められる。



「おかえり、真琴」


「ただいま姉ちゃん。姉ちゃんもおかえり」


「ふふ、ただいま」



これが、私有栖川愁璃(ありすがわしゅり)と弟である有栖川真琴(ありすがわまこと)の日常。




「姉ちゃん怪我とかはしてないよね?大丈夫だよね?」




私が前に怪我をして真琴の高校の前に来たら私を怪我させた人をぶん殴る、とか言ってたその日から毎日これだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る