第7話
「このクラスに伊波朝陽はいるか?」
「いるけど」
放課後、特に予定もないしすぐ帰ろうとしているとドアの方から名前を呼ばれた。え?声的に桜じゃないよな?俺何かしたっけ?心当たりを探しながら俺は呼んだ人の方へ向かう。この人何か見覚えが…。あっ!桜といつも一緒にいる人だ!!少しボーイッシュな感じの可愛い人だなって思ったことあるからなんとか覚えてたな。
「ええと、確か桜の友達だよな?何かあった?」
「いきなりすまない。私の名前は
そういってあまり
無言のまま1分ぐらい歩き、空き教室の前まで来たところで姫崎は急に固まった。何でだろ?
「何で急に固まったんだ?俺も早く終わらせ…うっわ……」
俺が開けようと思い、ドアに手をかけ教室の中を覗くとカップルが思いっきりキスをしていた。どうやら俺たちには気づいていないらしい。ヤるんだったらバレないようにヤれよ!!見られたのが先生じゃなくて良かったな!!
「ど、どうする?屋上でも行くか?」
この気まずい状況を打破するために俺は提案をする。
「そそそそそそうだな。お(裏声)、屋上に行こう!」
そういって姫崎は石みたいにカチカチになりながら階段へ向かったので俺はまた後ろから付いて行った。
_________
屋上にて
「では!さっきのことは忘れまして!結局用事ってなんなんだ?」
屋上に着くと俺はパチンと手を叩いて口を開いた。
「どうやら最近桜と仲がいいらしいな」
姫崎はさっきのことがなかったかのようにキリッとしてそう言った。何かおもろいな。
「まあ最近というか昔からというか…同じ中学だし…」
「1つ伊波に聞きたいんだが桜と付き合ってるのか?」
「んなわけないじゃん」
俺は姫崎からの質問に真顔で即答する。
「え?そうなのか?放課後デートをしていたと聞いたのだが…」
「桜って学校のアイドル(笑)らしいし、俺なんかとは釣り合ってないんじゃない?」
今俺の目の前にいるのは桜をアイドルであると本気で思っている人だ。ここで何か桜を下げるようなことを言っても反感を買うだけ。ここは俺を卑下して場をやり過ごそう。
「それも確かにそうだな」
おい、しばくぞ。ついうっかり口に出してしまいそうだったがギリギリ耐える。危なかったぁ。
「時間を取ってしまいすまなかった。もし友達の彼氏なのだとしたらどういった男なのか確認しようとしたのだが余計だったようだ」
まあ悪いやつではなさそうだな。ちょっとやりすぎかもしれないが桜のことを思っての事だろうし。
「暇だったし全然いいよ。面白いものも見れたし」
「っ!そ、そうだな。じゃ、じゃあ私部活があるから!」
そう言って姫崎は空き教室でのことを思い出したのか顔を真っ赤にしながら帰っていった。イジり甲斐のある面白い人だったな。
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