ログインとバーチャル現代

 西暦せいれき2023ねんがつ13にちげつ午後ごご東京とうきょう高原たかはら自由りべら自室じしつ――



 創世神そうせいしんリベラ(処女しょじょ神)こと高原自由りべらは、さいログインしました。時間じかんもどしての16さい高校こうこう年生ねんせい)からのさいスタートです。

 といっても、もうすぐ(4月から)高校2年生になります。



 いま、彼女かのじょは、部屋着へやぎ姿すがたです。けれども、ふと、自分じぶん身体からだかり‥‥下着したぎ姿になって、おおきなかべかがみまえちます。


 そこには、アイドル以上いじょう美貌びぼうと、ポルノスターみのHカップのグラマーボディーがうつっていました。

 自由りべらが、おもわずつぶやきます。


「もう、無自覚むじかくけい気取きどるのは、やめよう‥‥

 下手へたに、無防備むぼうびだと、また、られかねない‥‥

 ――文字もじどおり、女神めがみボディーだから。

 しかし、われながら、自分にれする!」


 やがて、彼女は、鏡をているうちに、下着したぎ靴下くつしたいで、全裸ぜんらになりました。

 そうして、大きな鏡をのぞきながら、乳首ちくび性器せいきといった、魅惑みわくてき部分ぶぶんもチェックしてきます。


自分じぶんうのもなんだけど‥‥なかなか、かんじの綺麗きれい色合いろあいよね。

 これを、おとこどもに見られたら、エンドレスでられるわけだ‥‥」


 自由りべらは、自分の女神ボディーに、感心かんしんしています。

 しばらく、彼女は、全裸のまま、壁掛け鏡の前で、おどってみたり‥‥Yバランスほかのセクシーポーズをりながら、えつはいっていました。



 数十分すうじゅっぷん‥‥自由りべらは、十二分じゅうにぶんに、自分を満喫まんきつして、ふたたび、下着や部屋着を、けました。そして、彼女は、呟きます。


今回こんかいは、前回ぜんかいちがって、女神としての自覚じかくがあるし‥‥

 なにより、ステータス・メニューがひらける!」


 そう呟き、自由りべらは、目前もくぜん空中くうちゅうにステータス・ウィンドウを開きました。

 そこには、女神というよりも、人間にんげん並みの能力値のうりょくちならんでいます。


「これで、し!」


 何やら、彼女は、満足気まんぞくげみをかべていました。



 ともあれ、明日あしたからは、高校生活せいかつ青春せいしゅん)を、やりなおします。

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