25:妖精

この世のものではない者が

もしも世界に存在していたら

人間はどんな顔をするのだろうか

例えば妖精

人間が長年想像し、夢見てきた物


それがいきなり大勢で

地球に現れたら


人間は珍しがって

新聞やテレビに載せたがって


でもそれは何も珍しくない

何匹も外に飛んでいるんだから


人間は妖精を捕まえて

自分より小さい彼らを見て

ペット気分で飼育するのかな


でもそれは何も珍しくない

みんないっぱい持ってるんだから


どんな異常も

何回も続けば異常じゃなくなる

何回も続かないから

何百年に一度しかないから


人間はそれを珍しがる


人間は欲深い

古い物に飽きたら

また新しい物をすぐに求める


十分珍しかったはずなのに

今ではペットコーナーで

寂しく妖精が羽ばたきしてる


どんなことを思いながら

彼らは地球に来たんだろう

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