22:死んだ魚

どこかの自分の視線先

魚は波を乗り越える

うねる雨


突然死んだ生命の

朽ちてゆく場所をただ見つめて

赤い血の跡を辿っていく

夜風が寒い


落ちた死体が潰される

そして水槽に戻される

今日も魚が壊されている

繰り返される惨劇に


青の空を破片にして

空気に返して

どこかへ消える

死んだ魚が処理されて

雨に晒され

笑われる

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