私もあなたより上が欲しいわ

血の臭いがひどい中、彼女は冷めた目で、

勝手にして、と、言った。

「私より良い性格、姿の子が良かったのよね」

なら、勝手にして、私に話し掛けないで、

何よ、殺しても良いのよ、今ならお金なしに、

殺してあげると言って笑う彼女に、

なら、なんで来たの、と言えば

私より良い子が来るのよ、良かったわね、

そう言って、彼女は消えた。

出来れば、何も知らずに会いたかった、とか、

思えば、左頬を切られた、その瞬間に、

彼女を、彼女が言っていた可愛い子が、

殺した。


また血の臭いがしたけど、

あの世に行けば、

彼女は私たちと目が合った瞬間に、

自殺した。


次に、私たちが話し合いのために、

彼女を説得して途中から、

彼女は自分の目の視界を真っ黒にして、

私たちを、違う世界へ放り込んだ。

1人にひとつの世界であった。

もう会えない。


彼女は、笑った。

ずっと泣け、ずっと、心から死ね。





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る