第6話

忘れたいような、忘れたくないような…そんな気持ちだった。




今は辛くても頑張るしかない。


(頑張ろう頑張ろう)


やっぱり、その言葉を繰り返していた。


(でも…、いつかまた彼と戻れるかな…)


なんて。そんな事も考える『諦めの悪い私』は、馬鹿なんだろうか…。




だけど、なんだかんだ言っても頑張るしかなかった。


あたしは、がんばって稼ごうと思っていた。


もっと出勤日数を増やして、早く借金を返して、この世界から足を洗ってやるんだって。




そして、もっともっと『自由』に生きてやろうと考えていた。

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