『雷が光る瞬間ていいよね！』

どこが？心の中で思う。

『ちゃんと絵の雷みたいに、ジクザグなんだよ』

そんなことを教えてくれたのは彼だったなぁ。

少し興味あるかも。でも雷を見るなんてコワイ。でもいつか見てみたい。

そう思ってあれから何年たったんだ。

今だに閃光のカタチは見れていない…。

『寂しい。会いたい』

それが彼の口グセだ。

会いたいんだったら来い。いつもそう思っていた。

でも彼は、お金がないから行けないとよく言っていたっけ。

まだ若いしね。予備校生だし。しょうがないのかなと思いながらも、どこか納得いかない。

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