独りぼっち

 近くにいるのが心地よかった。

 遠ざかるのが寂しかった。

 一緒にいることが幸せだった。

 触れ合うことが楽しかった。


 もう戻れないのはわかっている。

 前を向かないといけないことはわかっている。

 それでもわたしは囚われたまま。

 前を向いても、見えているのはもやだけで。


 隣にあなたはいない。

 わたしの傍には誰も居ない。

 独りぼっちになったわたしは、誰からも愛想を尽かされて、ただただ孤独の闇に落ちていく。


 この落とし穴は、いつ底に着くのだろう。

 この闇の果ては、どこに続いているんだろう。


 ああ。

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