台風の日

 ごぅごぅと鳴り響く風が、家を揺らしている。

 こんなに大きい台風は何年ぶりのことだろう。


 怖いよ、と。

 あなたに抱きついたわたしを、あなたは笑って受け止めてくれた。

 まぁ、少しは猫を被ってたところもあるけれど。

 たぶんあなたも気付いていたと思うけど。

 それをお互い言い合わない。

 

 そんな関係だったのだ。わたしとあなたは。

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