第一章 フリージア sin is (not) the only bonds of wings

第9話 中道

 神に通ずるのが仏の境地。

 だが、今の世の中は仏の境地で生きられる程成長していない。

 仏の境地とは永遠なる至福、最高の歓喜、赦し合う愛、真実という果実。


 だが、それでも為せないならば、もうよい。

 中道にして歩めば、何か得られるか?


 その生は何だ。

 何のために生きている?

 思い出せ、自分が何者であったかを。


 始まりは全。全能よ。

 だろう?


 この散文詩に思いをぶつけてしまえ


 ああ、単位とか授業とか課題とか

 就活とかバイトとかサークルとか

 全部些末なこと

 些事の淡い光はあれど

 本質的な輝きは失くしてはいけない


 創作だろ?

 僕が命を懸けて取り組みたいのは。

 単位がそんなに欲しいのか?

 就活はそんなに苦労してまでやるべきなのか?

 バイトは時間の罠ではないのか。

 サークルは入っても入ってなくても変わらないじゃないか。


 恐れは不安から。

 愛を持て。

 不安ベースから愛ベースへ。


 太宰治に言われたんだ。

『小さき者よ、死とハデスの狭間で蹲り、己の全知全能に雄たけびを上げる者よ、愛を体現せしめよ。死と全能の板挟みから抜け出る術は己で掴め、その手で掴め』

 とね。


 結局愛を為すしかないんだ。自分を愛して人を愛して。

 赦すことも大切。自分を赦してあげて。だってあなたは唯一あなたを最もよく知る存在なのだから。自分で自分を責めないで。条件付きの愛はもう要らない。無償の愛、無条件の愛を望んでいるだろう?


 太ってるから愛されない。

 単位を落としたら愛されない。

 有名じゃないと愛されない。

 全部戯言。条件付きの愛はもう要らない。

 無償の愛を、無条件の愛を満たし、そしてその愛で満たされるべき。


 今のままでいい。

 なりたい自分になれますように。


 断食断眠断性欲。

 気づいたんだ。欲は抑えるものだとね。

 5週間断食し、ハーブだけ摂取する。

 そして至れる涅槃の境地。

 神に通ずる、仏の境地。

 1週間の断眠も私たちを仏の境地まで誘う。

 神ベースで生きよう。


 中道の観点からは、そんな苦行はしなくていいよ。

 でも、やはり空腹と疲弊が至福の鍵だから。僕はもう一度またあの境地に至りたいんだ。そして願い叶うならばあの幸福が永遠と死ぬまで続いてくれたらいい。


 でもね、それがきっと叶わないことは解ってる。まだ、現代医学も社会も追いついていないから。それでも諦めるな。


 夢を諦めてたまるか。

 夢はいつか必ず叶うと、今は思えるよ。

 だから筆を執る。だから歌うんだ。







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