ファイナル・カウントダウン~Love is the key of life~

空色凪

第1話 カウントダウン

 今日、大学に行ったけど、授業に出る気も起きなくて帰った。何もせずに、ただ時間を浪費しただけだった。でも帰りに思い立った。菊地さんに会いに行こうと。彼は僕があの冬の日に果てて、入院した病室の隣の患者さんだった人だ。偶然地元が一緒で意気投合したのを今でも覚えている。2021年1月のことだ。


 2021年1月7~9日に起きた奇跡を僕はまだ信じてみたいようだ。奇跡は一瞬だからこそ強く光り輝く。その通りなのかもしれない。ならばもう、あの冬の日に勝る幸福はないかもしれない。それでも生きろ。前へと進め。


 あれから4年も生きただろう。比べてみろ。確かに前進しているはずだ。少しでいい、ほんの少しでもいい。成長しているはずだ。


 菊地さんと話してわかったよ。僕は確かに前へと進んでいるんだと。そして突き進め。命の限り涅槃文学を涅槃詩をラカン・フリーズを、紡げ。


 これは2025年1月7日~9日に向けてのカウントダウン

 1月7、8、9の3日間を弔う追悼のカウントダウン

 葬送のカウントダウン。

 この散文詩よ、永久に凍れ。

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