You tired of the fake love

第10話

───最悪な目覚めだった。



頭が酷く重たくて、瞼も腫れているのかいつもより視界が狭い。




「ん……、」




瞬きをしながら寝返りを打つ。腰が痛く、身体に直接触れる布団の面積が広いことに気がつく。




「え…あれ…?」




昨夜の記憶を呼び覚ましていく。モダンライト付きのクイーンサイズベッドは直に寝ていればすぐにわかるほどの高級感。



鈍く響く頭を動かし身体を起こす。カーテンの差し込む太陽光が夜ではないことを知らせる。




ベッドの脇に脱ぎ捨てられた自身の服をゆっくりと拾い上げる。記憶が少しずつ蘇ってくる。




『何に対して泣いてんの?』




覆い被さる男は、私の奥を突きながら愉しそうに問い詰めてきた。

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