レインボー独立調査官
三毛猫
第1話 プロローグ
今から2千年前の頃、科学の発達した地球の人類は愚かにも核戦争を起こし、放射能が世界を覆い人類の99%が死に、生き残ったのは100万人にも満たなかった。
1番多く生き残ったのは島国だった日本の人たちで、次に多かったのはアフリカや南米、小さな島国の人たちで現在の言葉は日本語と英語が公用語で両方話せる人がほとんどで、通貨は1番多く生き残った日本の円が採用された。
生き残った人類は放射能の影響で2mから5m位の狂暴な巨大なネズミ、犬、猫、狼、ウサギ、猪、熊、鳥など他の動物のいる世界で何とか生き延びたのだ。
生き残った人類にも変化が起きて不思議な力を使える者が現れ始め、後年に分かったが放射能の影響かは分からないが空気中に今までの物質の他に今までにない謎の物質が含まれている事が分かった。
その謎の物質は後世の科学者が魔素と名を付け魔素が体内に蓄積する量によって威力は変わるが今までの人類には無かった力が使えるようになり。
魔素から生まれる力なので最初は魔素力と呼んでいたが、現在は魔素を魔力、魔素力を魔法と呼んでいる。
生き残った動物も魔力が体内に溜まると体が大きくなり体内に魔力を持った石が出来、この石を魔石と名を付け、魔石を持つ動物を魔獣と呼ぶようになった。
調べると魔石は魔力の塊でエネルギーになる事が分かり、魔石のエネルギーを今は枯渇した石油と大4次世界大戦の教訓から禁止した原子力の代わりに使って科学が発達した。
魔石は1cmから30cm位の大きさで大きくて狂暴な魔獣ほど大きな魔石を持っている。
以前は強力な魔法を使える狩人が魔獣を倒して魔石を取っていたが現在は中型までの魔獣の飼育に成功して魔石を安定的に供給できるようになったのだ。
魔法を使えるようになった人類を新人類、それ以前の人類を旧人類と呼び。新人類が宇宙に飛び出し始めた700年前から西暦を止めて銀河歴に変え今は銀河歴707年だ。
魔石をエネルギーとして利用し始めると科学が飛躍的に進歩し、今の新人類は科学と魔法を使い地球のある銀河系から未知の銀河系を探検し地球のある銀河系を第1銀河、新しく発見した順番に番号で名を付け現在、第4銀河まで発見している。
1つの銀河には地球に似た環境の星があり人間に似た生物がいてその形態も様々で共通しているのは知能の高い生物ほど二本足で歩いている。
地球人の新人類と同じ知能を持っている人類とは友好条約を結び、最近現れた宇宙海賊には協力して対処している。
第3次世界大戦前には色々な宗教があったが現在の新人類は大宇宙の創造の神クロス様を神と崇めるクロス教、一つだけだ。
言い伝えによると、生き残った人類が1臆くらいに増えた頃、霊感の強い1人の女性の夢に現れた白装束の神が。
【私は全宇宙を管理する創造の神クロスだ。此れから生まれる人類に魔素の力を授けよう】
女性は夢だと思ったが、その後自分が生んだ子供が指から炎を出すのを見て、不思議に思い当時のリーダに話し、その後に生まれる子供を調べると殆どの子供が不思議な力を持っている事が分かり、夢が現実に起こり始め創造の神クロス様の信仰が始まったらしいのだ。
それが現在まで続き今では創造の神クロス様を祭った教会が何処の街にでもある。
そんな歴史の授業を受けているのは、第1銀河の防衛隊のエリートを育てる為の第1銀河防衛学園の新入生100人だ。
第1銀河防衛学園に入学するには狭き門でまず入学試験を受けるには、魔力量が500以上ある事が条件だ。
魔力量の最大値は1,000で普通の成人した人間の平均は200位で小さな魔獣を倒せるのがやっとの魔法しか使えない。
魔獣は下級、中級、上級の魔獣がおり魔力量500以上で上級魔獣と互角に戦える魔法を使えるのだ。
その割合は5千人に1人位なのに応募者は第1銀河全体から集まるので1万人以上に上り、その中で合格するのはたった100人でいかに狭き門か分かるだろう。
試験は学科、体力測定、魔法の実技、体術、剣技の他にも色々あり1カ月かけて試験が行われる。
第1銀河防衛隊員は現在10万人がいるが普通の隊員以外の上級隊員は1千人で階級は7階級あり下から7級~2級までは〇級士官の後に名前を付けて等級で呼ばれている。
1級士官は戦艦の艦長クラスで名前に艦長を付けて○○艦長と呼ぶ最高位は提督で、昔で言う総司令官だ。
4級士官以上の役職に就いている者は全員第1銀河防衛学園の卒業生で入学したなら厳しい訓練を4年間受けて卒業しなければいけないのだ。
今、防衛学園で歴史の授業を受けている新入生は16歳から18歳の狭き門を突破した若者で勿論女性もいる。
今も昔も歴史などの授業は退屈で居眠りをしている生徒もいるが、教官が魔法で水を掛けて目を覚まさせていて他の生徒たちから笑われている。
そんな新入生の中にハヤト・タケダというこの物語の主人公で18歳の生徒がいるが、彼は他の18歳の生徒のように受験を3回目で合格したのでは無く、魔力量が多すぎて自分で制御出来ずに試験を受けられずにいた。
魔力を制御出来るのに2年間かかりやっと今年、受験出来て合格したのだ。
そんなハヤトの外見は身長が190cmで先祖は地球の日本人だが長い年月の間白人やアラブ人の子孫の血が混じり髪の毛は薄い紫色のブロンドで瞳は珍しい紫色で女性なら溜息を付くような彫刻をしたような綺麗な顔立ちなのだ。
歴史の授業が終わると一目散に食堂に行き、食堂のおばさんに。
「何時のも大盛りを頼む」
出て来た昼食は普通の倍の量の定食で後から来たクラスの女子生徒が。
「そんな沢山を食べられるの?」
「此れでも足りない位だ」
返事を聞いた女子生徒が。
「顔に似合わない魔獣のような大食いなのね」
そんな声を無視していつもの窓際の席に行き豪快に定食の焼き肉を頬張るハヤトだった。
アッと言う間に食事を終えると、校庭の大木の下の芝生の上で昼寝をするのが入学してからの日課で入学初日から今日で1カ月続いている。
傍からは昼寝をしているように見えるが、目を瞑って多すぎる魔力を身体の隅々まで循環させて魔力を自由に操る訓練をしているとは誰も思わないだろう。
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