ツインレイ女性の声 20241122F

与方藤士朗

ツインレイの同志に告げたいこと 20241122F

メガネっ娘と鉄道少年 ~半世紀のときを経て

https://kakuyomu.jp/works/16818093088486160383

以下の詩は、上記作品のスピンオフです。

どうぞこちらの作品もご一読くだされば幸いです。


・・・・・・・ ・・・・・ ・


2024年11月22日・金曜日の夜明け頃。


わたしは、ある女性の声に気付いた。

46年前、小学2年生の時同級生だったあの子の声。

メガネをかけた、可愛い少女だった。

あの頃呼ばれたことなどなかったけど、私の名前を呼んでいた。


 キヨくんのこれまでにもこれからにも、由佳がいるからね。


え?!

小学3年生になったとたんに彼女とは接触なくなって久しい。

たぶん彼女は転校したのだろう。学校でも見かけなくなったからね。

それ以降、ときに彼女のことを思い出していた。


大学生の頃、旅先で知合った東京の知人の前でも、彼女のことを述べた。

その人は、彼女、今頃相当可愛くなっているだろうなと言っていた。

だったらいいのになと、その時は思っただけだった。


その後私は特定の女性と交際したことは、まったくと言っていいほどない。

縁談なら、2度仕掛けられた。どちらも、婿養子でどうかと。

私はその縁談を、徹底的に叩き潰した。

持ち込んだ者に対しても、苛烈な対応をした。

その後一度他県に移住したが、6年後に戻った。

それからも、特に縁談も交際もない。

戻って程なく、小説を書き始めた。

そして、今年で7年目。


 もう、彼女と真剣に創作を通して向き合うしか、ない。


そうして、ラブコメ、もとい恋愛小説を書き始めた。

その前に一度、猫にシャミセンと声をかけるエッセイを、

間違えて、ラブコメとしてしまったことがあった。

それはギャグにして修正したが、今度はマジものの恋愛小説。

とはいうものの、わたしの願望をまぶしただけのシロモノだけど。


しかし、不思議なことにそんなラブコメでも、存外書けるようになってきた。

これも、兆候があった。

前作では入れるはずのなかった性描写を含めた男女の恋愛を、

幾組かその作品の中に入れ込んだのよ。

最初は列車旅を丁寧に書いていたのに、そこを徹底して描きたかったのに、

気付いたら、恋愛小説へと舵を切っていた。


 こうなったら、もう、彼女のことを書くしかないや!


そうして、今、恋愛小説を書いています。

実はそれ、わたしの願望なのです。はい。

こんなことが本当に起きたらいいのにな、と。

なので、少しばかり先の時期から物語を始めました。


 過去は変えられないけど、未来なら、変えられる可能性があるからね。


最初は少し、恥ずかしかった。

彼女の名前は、河崎由佳さん(もちろん仮名)。

気が付くと、あの頃名前で呼んだことなどなかったはずなのに、

自分の影は、名前で彼女を呼んでいるではないか。


 由佳ちゃん、おはよう。

 ぼくはようやく、由佳ちゃんと会えるところまで来れたよ。

 46年間、ぼくは、ずっと、あなたに会うための修行をしてきた。

 鉄道研究会にスカウトされたことも、国鉄に通っていたことも、

 法律を学んだことも、学習塾で仕事したことも、みんな。

 由佳ちゃんに会うための、今生の試練だったのよ。

 今、ようやく気付いた。

 あなたとは、かつて同じ魂から生れた存在だったのだと。

 多分ぼくらは、ツインレイの片割れ同士。いや、もう「同志」や。

 あなたに会えるだけの人間になるための、長い修業がようやく終わる。

 そのときが、やってきた。


25年ほど前、学習塾の上司に言われたことがあった。

 あなたを救うのは、もう宗教レベルでの解決しか、ない。

 並のアドバイスなど、一切効かない。

本当に、そのとおりでした。

その宗教レベルでの解決というのは、これに一刻も早く気付くこと。

その目処が、今朝、ようやく立ったよ。


そりゃあ、結婚して家族をもってとか、資格を取って仕事してとか、

そんなヘッポコちんけなレベルで解決できるわけもなかった。

だからこそ、わたしは父のように女にもてることもなかった。

それだけではない。いろいろな試練をこんかぎり与えられ続けたね。


わたしの人生の軸は、

河崎由佳というメガネっ娘に出会ったことで、できた。

あの頃、たった2年間。もっと言えばあの小学2年生の1年間で、

私の人生の軸は、定められていたのだ。


 由佳ちゃん、ありがとう。ホンマに、おおきに。

 これからのぼくも、どうか、よろしくお願いします。


最後に、今気づいたことを一つ。

44年前、岡山大学の大学祭に3日間通い詰めた初日が、この日だった。

3日後、わたしの運命が劇的に変わるポイントを通過した。

今年も、あの小学5年生のときみたいな年になりそうな、そんな予感。

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